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GL.iNet社から2021年9月末に販売開始になったGL-XE300というWiFiルーターをレビューしました。
ありきたりなWiFiルーターと思いきや、有線接続にも対応しているし、モバイルバッテリーとしても5,000mAhと大容量のバッテリーを積んでいます。
だから『有線接続できる5000mAhのモバイルWiFi』といってもいいアイテムです。
確認したところ、技適マークも認証されているので、日本国内で問題なく使えます。
この記事では、GL.iNet社のGL-XE300というルーターの特徴や通信速度調査結果を紹介します。
GL-XE300の端末スペック
商品名 | GL-XE300 |
---|---|
通称 | Puli |
サイズ | 120×74×28mm |
重量 | 223g |
CPU | QCA9531, @650MHz SoC |
メモリ | DDR2 128MB |
ストレージ | 16MB NOR + 128MB NAND |
通信速度 | 最大300Mbps |
WiFi規格 | IEEE802.11 b/g/n (WiFi4) |
内臓アンテナ | 2(4G LTE) |
Puliの意味はよくわかりませんが、Wikipediaで調べてみました。
puliは、ハンガリー原産の犬で、どうやら見た目から「親しみやすい」という意味もあるようです。
この端末に、親しみやすいという意味が込められているかはわかりませんが、「GL-XE300」というモデル名の300には、通信理論値の300Mbpsからきているようです。
OpenWrt機能に対応している
GL-XE300が超マニア向けだと思うのは、やはりOpenWrt機能に対応していることです。
OpenWrtを、むずかしい言葉を使わずできるだけ簡単にいうと、WiFiルーターにインストールすることができるパッケージのようなものです。
OpenWrtをインストールすることで、機能が制限されていたWi-Fiルーターのカスタマイズがしやすくなります。
つまり、OpenWrtは、Wi-Fiルーターの技術的機能を最大限にすることができるということです。
これによって、GL-XE300はVPNでユーザーの個人情報を暗号化して、個人データを保護するといったことにも対応できます。
通信規格はWi-Fi6には対応していない
AmazonのGL-XE300のページには、通信規格がIEEE802.11ac対応との記載がありましたが、GL-XE300の公式サイトにはIEEE802.11nの記載なので、公式サイトが正しいと思われることから、通信規格としてはWi-Fi4です。
つまり通信規格は最新ではないので、通信速度は、あまり速くないです。
どちらかというと汎用性のあるWi-Fi端末の位置づけというのが正しい認識です。
IPv6に対応している
GL-XE300は、IPv6に対応しています。
IPv6を、むずかしい言葉を使わずできるだけ簡単にいうと、通信の混雑を回避できるようにする技術のことです。
IPv6に対応した通信環境を用意することで、夜間帯の通信トラフィックが多い時間でも、通信が遅くなるのを防いでくれます。
最近の光回線では、IPv6に対応しているものが出てきましたが、残念ながらWi-Fiルーターが対応していないケースもあります。
GL-XE300はIPv6に対応しているので、カスタマイズしやすいルーターだと思いました。
WPA3に対応している
GL-XE300は、WPA3に対応しています。
WPA3を、むずかしい言葉を使わずできるだけ簡単にいうと、無線接続のセキュリティをより強化したものです。
従来のWEPやWAP2は暗号化の強度が弱かったため、2018年6月に新しく発表されたのがWPA3です。
WAP3の特徴は「Wi-Fi Easy Connect」という機能を使って、loT機器への接続が安全で容易に接続できるようになるので、WAP3は今後さらに普及していくと思われます。
GL-XE300がWAP3に対応しているので、loT機器への接続するのにもおすすめです。
最大512GBのマイクロSDカードに対応している
GL-XE300は、マイクロSDカードのスロットがあるので、外部ストレージとして活用することも可能です。
パソコンやスマホにデータを移さなくても、GL-XE300にネット接続できればデータの中身を確認できますし、もちろんコピーだってできます。
データのバックアップや友人へのシェアなど、使い方はいろいろあります。
GL-XE300は、使い方を選ばず、いろいろカスタマイズできるので、マイクロSDカードのスロットがあるのはありがたいですね。
GL-XE300はモバイルWiFiとして使える
GL-XE300は、SIMカードをさせるので、モバイルWiFi代わりに利用できます。
SIMはnanoSIMサイズ
対応しているSIMのサイズは『nano SIM』サイズです。
SIMの中でも一番小さいサイズですね。
モバイルWiFiとしての通信速度
ダウンロード | アップロード | ping | |
---|---|---|---|
モバイル | 17.1Mbps | 10.8Mbps | 145ms |
楽天モバイルのSIMを差し込んで、通信速度を計測したところ、17.1Mbpsと一般利用には問題ない通信速度でした。
GL-XE300はモバイルバッテリーにもなる
GL-XE300は、モバイルWiFiとしてつかえるだけでなく、モバイルバッテリーにもなります!!
隣にある『rakuten WiFi Pocket 2B』という端末は、モバイルWiFiとして使えますが、モバイルバッテリーにはなりません。
これは意外と便利な機能で、スマホを充電しながら、WiFiにもなるというのは使ってみたら便利です。
GL-XE300は固定回線のルーターとしても使える
GL-XE300は、有線接続できます。
光回線の無線接続の通信速度
ダウンロード | アップロード | ping | |
---|---|---|---|
光回線 無線接続 | 62.1Mbps | 47.8Mbps | 17ms |
光回線をルーター代わりにして、無線接続で計測したら、62.1Mbpsでした。
光回線の有線接続の通信速度
ダウンロード | アップロード | ping | |
---|---|---|---|
光回線 有線接続 | 93Mbps | 121Mbps | 13ms |
光回線をルーター代わりにして、有線接続で計測したら、93Mbpsでした。
GL-XE300は停電時にリスクを減らせる
ドコモのhome5Gなどのホームルーターは、停電時には使えなくなりますし、もちろん光回線のルーターも、停電になったら使えなくなります。
でもGL-XE300は、バッテリーサイズが5,000mAhもあって、モバイルバッテリーにもなります。
つまり、固定回線のルーターとして使っている場合に、もし停電になってしまっても、ルーターの電源は10時間ほどは持つので、ネット回線が死んでなければ通信は損なわれません。
停電により、通信障害になったら、もちろんダメなんですが、少しでも通信を維持するためのリスクヘッジとして考えるなら、GL-XE300は活躍するかもしれません。
GL-XE300は超マニア向けのガジェットです
まとめると、GL-XE300は初心者向けというより、超マニア向けのガジェットです。
・OpenWrt機能に対応
・WiFi6に非対応
・IPv6に対応
・WPA3に対応
・モバイルWiFiとしても使える
・バッテリー機能があるのでリスク対応におすすめ
・超マニア向け
OpenWrt、IPv6、WPA3にも対応しているので、一般人には聞き慣れない言葉かもしれませんが、VPN機能がついていたり、SSH接続してリモートでコントロールできるといった、超マニアなら納得いくWiFiルーターだと思います。
使い方によってはおもしろいルーターです。
YouTubeでもレビューしました。
購入はAmazonで16,500円で販売されていました。
気になる方はぜひチェックしてみてください。