ジャカルタの邦人殺害事件に思うこと

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2015年9月9日水曜日、日本でもトップニュースとして報道されていましたが、インドネシアのジャカルタで日本人の女性が何者かに殺されたという殺害事件が発生したとのことですが、実はその前日、ジャカルタに住む友人から、同様の連絡をもらっていました。

「訃報です。よっしーが、自宅で亡くなりました。」と。

つまり殺害された西村さん(通称よっしー)は、わたしの友人で、サーフィン仲間でもありましたから、その彼女が、自宅で殺害されていた。という連絡を、日本で報道される前に、友人から一報をもらっていたということです。

 

 

9月11日金曜日、犯人が捕まったという報道もありましたし、本日時点で、変な炎上する気配もなさそうですし、わたしも落ち着きましたから、わたしなりに気持ちを整理しようと思います。

 

 

友人から、よっしーが亡くなった。どうやら事件に巻き込まれたのかも。と連絡をもらってまず思ったのが、彼女が住む場所で殺人事件が起こるのであれば、日本人の友人関係や、取引先など、身近な人たちの犯行の可能性があるということ。もし、インドネシア人の犯行であれば、よほどよっしーが恨まれたり、金づるにされていた可能性があるということ。ただ、わたしとしては、どちらにしても、よっしーの殺害理由は、あまり真実を知りたくない。と思いました。

だって、どんな理由があったにせよ、インドネシアに対しても、ジャカルタに対しても、よっしーに対しても、現地で働く人に対しても、いい話にはならなそうですし、そもそもよっしーの名誉が保たれないのではないかとずっと考えていました。

 

 

何を言いたいか。というと。そもそも殺害されたことばかりフォーカスされて、これまでよっしーがジャカルタでがんばってた功績や苦労は、まったくフォーカスされないのは、嫌だと思っていたのです。

 

 

彼女も日本を飛び出し、勇気を持って現地で働いていました。英語があまり通じず、インドネシア語を一生懸命勉強して、世界で一番渋滞しているジャカルタの渋滞の中一生懸命働き、ご飯といってもブロックMエリアの日本料理店であまりおいしくない刺身を食べるくらいで、インドネシア人の時間感覚に惑わされたり、平気でウソをつかれたり、それでもインドネシアに、人生を掛けてもいいという覚悟を持ってがんばっていたはずです。

このことを日本にいるビジネスマンにわかってもらえるかといったら、たぶんわかってもらえないと思います。

 

わたしは、ジャカルタで、あの過酷な環境で、頼れるものがない不安や、愚痴をこぼせる先輩や後輩もいなく、でも意地はって気丈に振舞っている日本人を何人も見てきました。そして何よりもわたし自身がそうだったし、悔しい思いを何度もしました。そもそもインドネシア人は日本人ではない。文化が違うって言うのは思っている以上にいろいろな問題を発生させます。彼らはウソをついているつもりもなければ、だますつもりもない。でも日本人は、ウソをつかれたとかだまされたと思ってしまう。わたしは、何度もそういう思いをしてきたし、でもだますより、だまされるほうがまだいい。オレは日本人なんだ。日本を代表して、インドネシアでビジネスをさせてもらっている。これぐらいのことあとで笑い話になるんだ!そう自分自身に言い聞かせてきました。

このことを日本にいるビジネスマンがどれだけわかってもらえるかといわれたら、実際にジャカルタで働いて苦労した人でなければわかれないんだろうな。とわたし自身は思っていました。だからジャカルタでまだがんばっている同士を尊敬しているし、応援もしていました。

 

もちろんわたしと同じように、いろいろな理由で帰国してくる日本人も多くいます。特に理由を聞くことなく、いままで日本代表としてお疲れさま。と思っていました。

 

 

話を戻します。

 

よっしーが亡くなったことは本当に残念です。犯人が許せないし、ご両親のことを考えたら、たまったものじゃありません。

ただその殺害された理由より、彼女がジャカルタでがんばってた功績が、フォーカスされて欲しいと思ったのです。
「よっしー、ジャカルタでよくやったよ。本当にお疲れさま。」

 

 

 

現在わたしに届いている情報によれば、犯人はセキュリティで2名で犯行に及んだ模様。ホールドアップさせられたときは、無条件でケイタイや現金を渡し、身を守るという、暗黙の護身術を、よっしーができたかはわからないけど、それでもなぜ殺されてしまったのでしょうか?亡くなってしまったのは本当に残念ですし、二度とこういう事件が起きて欲しくはないけど、無念です。

 

 

 

 

よっしーは海に行って、たった5分でテイクオフに成功しました。

 

天国でもサーフィンできるのかな?うまくテイクオフできるといいなー。

 

 

 

よっしー、ジャカルタでの生活、本当におつかれさまでした。ゆっくり休んでください。

 

 

 

西村良美さんに捧ぐ

 

 

2 COMMENTS

Kotaro Nakamura

海外で命を落とされ本当に残念です。インドネシアと日本の架け橋になるという夢は他の人によって継承されるでしょう。

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藤本 陽介

Kotaro Nakamuraさん、コメントありがとうございます。
彼女に限らず、海外で働いている日本人は、日本代表としてプライドを持って頑張っている人が多いですから、身の安全に気をつけてがんばり続けて欲しいです。
また彼女に関しては、彼女のご両親が、このブログを拝見してくれて、ありがとうと言っていただけました。このブログがそのような存在となっていることが嬉しく思います。

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